母の髪を切りました。
母です。
うそです。
今日久しぶりに母の髪の毛を切りました。まともに髪の毛を切ったのは半年ぶりくらい。どれくらい鈍ってるもんなのかなーと思いつつちょっとビビりつつ。 ビビっていたので練習がてら切ったのが↑の子です。 名前はマーガレット。
マーガレットは首をタテにもヨコにも振らないししゃべらないし一切動きません。それにクセはほとんどなく直毛で、しかも顔はキレイな卵型、おまけに顔のパーツもかなりの整い具合です。
なので、僕は一切しゃべらないマーガレットに何の気を使うこともなく、「髪を切る」ことにだけ集中できるんです。 なんて楽なお客様なのでしょう。
一方僕の母の得意技は「しゃべり倒す」、「よく動く(首とか体とか)」、「細かい注文をつける」の3拍子がそろっているのでとても神経を使うお客様です。
事前に練習していたとはいえ、やはり生身の人だと難しいですね。久しぶりに切ると、しゃべりながら、考えながら、手を動かしながら作業する「美容師」っていう職業のすごさを知った気がします。 自分もなかなかの仕事に就いてたんだなーと。
僕は切ること自体は全然好きなのでこれからも家族の髪ぐらいは切っていこうと思います。
そしてうちの母はグレイカラー(白髪染め)をしています。染めるのも僕がしています。頻度は3週間に1回。 「3週間に1回!?」って思う人もいるかもしれないけど、母くらいの年齢になると「3週間」というのが白髪が伸びてきて我慢できる限界みたいです。
母の想いを聞いていると、このくらいの年代のお客様はみんな白髪の伸び具合は気になるだろうし、かといって、美容室に3~4週間に1度の頻度で行くのも時間が獲られるしお金もかかるだろうし大変な思いをなさってるんだろうなあと思います。
だから僕はせめて 「カラーだけでも」 と思ってそのくらいの頻度で染めてます。
自分なりの「親孝行」だと思って。 父もハゲてるけど少し残ってるのでたまに切ります(伸びるのが遅い)。妹は僕になんかは目もくれず他のオサレーな美容室に行き、リア充ぶりをSNSにアップし、都合のいいときだけ兄を使ってカラーをさせます。
・・・・
いいんです。それでも。僕はせっかく美容学校行って免許取って美容室に入ってアシスタントしてスタイリストになって・・・っていう長い道のりをくぐってきたのにやめたので、せめてもの「家族孝行」をできたらなと思ってます。
今はまだプラプラしているように見えて親も心配しているかもしれないけど、せめて自分にできることは還元して少しでも喜んでもらえたら嬉しいなあ。